認 活男【にん かつお】ブログ
認知症看護認定看護師の情報発信活動ブログ
人生論

私生活(心の余裕)の大切さ

目次

卵が先か、鶏が先か

以前勤務していた病院の院長の言葉で、

私生活は大事にしておかないといけない。

心に余裕がないと良い仕事はできない

と言われたのがずっと心に残っている

しかし

そのあと勤務した病院の看護部長からは

仕事があるから私生活を充実させることができるんでしょ。
だったら仕事優先じゃないですか

と言われた

どっちが正しいかと言ったらどっちも正しいと思っている

でも個人的には

私生活を充実させておくことが必要。

すなわち

院長の言葉が好きだし、

今もその院長は尊敬している

仕事優先が嫌いな理由

仕事をしている理由は

  • お金を稼ぐこと
  • 技術を習得すること
  • 誰かの為になっているという承認・自己実現欲求を満たすこと

だと考えている

なので

お金を稼ぐのであれば資格を生かして他の仕事をしてもいい

技術の習得も別の職場でもいい

承認や自己実現欲求を満たすにはマズローの5段階の図をみれば

一目瞭然‼

ピラミッドの下を満たしていかないと上には登れないという事

すなわち

①食欲・睡眠・排泄欲等の人間の本能である生理的欲求を満たすことが次の安全欲求を満たすことに繋がる

②身の危険を感じる状況ではなく、安全な環境で暮らすという事が次の社会的欲求を満たすことに繋がる

③友人や家庭・会社から受け入れられる事が次の承認欲求を満たすことに繋がる

④他者から尊敬され、認められる事が次の自己実現欲求を満たすことに繋がる

⑤自分の思い描く理想像になりたい。という欲求を満たすことが幸福に繋がる

要するに

自分に余裕がないと他者に優しくできない

という事だと思っています

認知症看護の経験から

  • 入院がもうすぐ来るので対応してください。
  • 看護学生が来てるので教えてくださいね。優しく‼
  • 点滴は出来るだけ時間通りに
  • ”プルプル”電話の音

ちょっと言い過ぎかもしれませんが

これに近いことがあるのは看護師の皆さんはわかると思います

こんな状況の中、認知症の方が

「家に帰ります。出口はどこですか?もう帰らないといけないんですよ」

と言われても

心穏やかには聞けないと思います

自分は認知症看護に携わり数十年ですが

絶対無理です

逆に、時間がゆっくり流れていて

前もって点滴の準備をしておこう。や
学生さんにはこんなことも体験させてあげよう

と思っている時には

帰らないといけないんですね。家はどこなんですか?あっ、そこの地区なら○○がありますよね。

等と対応できます

自宅で介護している方にも通じるのでは

結局のところ

妻と夫婦げんかした後、穏やかに仕事ができるか

子供が病気で入院している最中に笑顔で挨拶できるか

借金があり借金取りが来ている中、看護師として相手に優しくできるか

というと難しいと思います

在宅で介護をしている方に対しても同じ意見です

親の介護をしている方で

自分が睡眠不足や体調不良で心に余裕がない中、優しい介護はできない

と思います

色んな事情があるとは思いますが、

まず自分の休息や心の安定が第一、

そのためであれば

デイサービスやショートなど使う事は
全然あり

むしろ積極的に使うべき

だと考えています

ABOUT ME
認 活男
准看護師として認知症看護に関わり始め看護師へとステップアップ、在宅や介護保険制度に関わる知識が必要と考えケアマネージャーの資格を取りました。そんな時に同居している祖父がアルツハイマー型認知症と診断され家族としての介護がスタート。昼間は仕事で認知症の方と関わり、その他の時間は自宅で認知症介護という日々を送りました。精神的にも肉体的にも疲れましたが、その時の経験を生かして、認知症に苦しむ方達のために活動をしていこうと決意。認知症看護認定看護師の資格を取得して現在は認知症者本人やその家族、看護師・介護士からの相談や指導に関わっています