目次
音楽はすごい
院内デイケアやホールでテレビ鑑賞中のよくある出来事
認知症重症度では中等度程度の認知症の方が歌いだすといった場面
周りにいた看護師が
「えっ、歌ったりする人だったの。知らなかった」といったやり取りになる
短期記憶障害はあるけれども、長期の記憶は障害されにくい為このような出来事を見かけるのだと思う
そんな時の患者さんは決まって、楽しそう
こちらも微笑ましい気分になる
なので
音楽について考えてみた
音楽と記憶
誰しもが思い出の曲があるのではないか
- 人生の節目(冠婚葬祭や入学式、卒業式)で流れていた曲
- 恋人や夫婦になる2人が付き合っていた、又は付き合ってすぐに流行していた曲
(マンネリ化していないときですね) - 失恋したときに流れていた曲
この曲を聞けばあの時の光景を思い出すといったもの
ちなみに私は
小学校のお別れ遠足の時に
武田鉄矢の”贈る言葉”(古すぎてすみません)
を歌ったことを覚えていて、この曲を聴くと
レクリエーションで踊った事や、自由時間に遊んだ風景が目に浮かんでくる
やっぱり楽しい思い出だ
実際に音楽療法士という資格があるくらい認知症の方の治療にも用いられている
認知症の方と音楽
認知症の方の非薬物(薬物を使用しないという事)療法では
- 回想法
- リアリティオリエンテーション
- 認知刺激療法
- 運動療法
などあるが、音楽療法は私が効果があると思っている治療の1つだ
認知症疾患診療ガイドライン(2017)にも掲載されている
(注)患者の趣向や実施者の力量に大きく左右されることもあり信頼度は低いとされています
認知症の看護・介護は、かなりの個別性が重視されるケアなので、認知症の方の生きてきた歴史や生活などを把握して活用していければ、かなりの効果が得られるのではないかと思っている
音楽療法で注意すべきこと
以前音楽療法士の方と話をさせて頂いたとき、気を付けてほしい事をアドバイスしてもらった
それは
軍歌です みんな大好き 我らが軍歌
「勝ってくるよと勇ましく~」と歌うと
突然皆が歌いだす
私の中では「リンゴの唄」と2大看板なんですけど・・・
この軍歌は、
若かりし頃の青春時代の思い出を思い起こさせることもできるのだが
戦争という悲惨な時代に生きた人たちの
【死】などを連想させてしまう
軍歌を歌っている時代に親族が亡くなった方は結構いらっしゃるので
そのような人たちが楽しい気分になるかといったらそうではないと思う
まとめ
音楽療法は
- 使い方によっては認知症の方の心理状態を安定させる大きな武器になる
- 軍歌に限らず音楽には悲しい思い出も紐付いている可能性もあるので気を付ける
(具体的には音楽療法前と後の表情や言動などを観察する) - (経験上)聞くだけでも効果がある
以上です
最後まで読んで頂きありがとうございました