認知症とともに生きるための知恵を学ぶ旅のガイドの要点として感じたことは
- 認知症を当事者の視点で正しく理解する
- 認知症であることを周りに相談及び診察を受ける
- 自分らしく生きる
ということが大事ではないかと感じた
内容とはちょっと違う所もあるがこの本を読んだ結果、認知症の方といつも接している立場から思うことを書いてみた
目次
認知症を当事者の視点で正しく理解する
認知症ということをインターネットで検索すると膨大な量の情報が得られる
その中で正しい情報もあれば間違っていて不安だけ煽る情報、商売目的の情報がある
例えば
○○を飲むことで認知症が良くなる。や認知症にならない。なども存在する
実際に認知症ガイドラインでは
- 炭水化物(米)を主とした高カロリー食は認知症のリスクを高める
- 低蛋白食や低脂肪食は軽度認知症障害や認知症のリスクを高める
- 大豆や大豆食品、野菜、藻類、牛乳及び乳製品の摂取は認知症のリスクを軽減する
- 高齢者の習慣的飲酒は血管性認知症になりにくい
- 赤ワインには認知機能低下の予防作用がある
- ビタミンEを多く含む食物を摂取すると長期間では認知症のリスクが軽度軽減される
- ビタミンC、ベータカロチン、フラボノイド、魚やω-3脂肪酸(魚油に含まれているDHAやEPA、エゴマや亜麻種子などの植物油に含まれているα-リノレン酸などの脂肪酸の総称)は認知症とは関連しないとも書いてあるが、魚の摂取が多いと予防にもなるとも書いてあった
- カフェイン、コーヒー、茶に関してははっきりと検証はされていない
と記載されているが、結局
認知症は生活習慣病の要素が大きいので、バランスの良い食事と運動をしておけば予防になる
このように食べ物一つに関しても情報があふれているので、正しい知識を持つことは必要だと思う
もし認知症になったとしても
物忘れがある人やない人、幻視や不眠がある人など症状は十人十色であるため、どのような症状に困っているかをはっきりしておくことが必要だと感じる
認知症であることを周りに相談し診察を受ける
これはすごく重要だ
認知症かもしれないと思っていてもそのまま放置する人はかなり多いと思うし、もしかしたら自分では気付かずに周りが気付くことがあるかもしれない
どちらにせよ放置することのメリットは全くないので
自分で認知症かもしれない。と思った場合は近くの人でもいいので相談してほしい
市町村で相談するのであれば
- 顔なじみのかかりつけ医
- 役所の高齢者福祉担当や介護保険担当窓口
- 地域包括支援センター
を利用することを勧める
また、近くで認知症かもしれない人をみかけても②③であれば対処が可能だと思うので相談することをお願いしたい
次に診察を受けることの必要性だが簡単に言うと
- 治療可能な認知症なのかを判断する
- 治療が難しい認知症であれば認知症の薬を服用し進行を遅らせる
- 認知症は判断力の低下が進行していくので早い段階でどのような生き方がしたいのかを決定する事が出来る(成年後見制度の利用や日常生活自立支援事業も含め)
といった理由からできるだけ早くに診察を受けてほしい
自分らしく生きる
認知症の事を周囲に伝えるのはすごく勇気のいることだと思う
周りから「ボケてしまった」と言われる恐怖感や地域で行っている役割を奪われることが予測されるからだ
でも周りに伝えることで
情報が入ってきやすくなることや同じ境遇の人・専門職の人などと繋がる機会が増える
そうなると、自分らしく生きるための選択肢が広がると思う。
本の中で
生きがいや役割を見つけて挑戦してみることの実際例が紹介されていた
- 子ども食堂で料理を作ってふるまう
- SNSやブログで認知症の事を発信した
- 清掃の仕事を始めたので声をかけてもらえる
- 認知症の本人の会を地域で作り仲間を応援する
これはとってもいい活動だと思う
人間は誰かの役に立っていると思うと満足度が増し、エネルギーが湧いてくる
そのエネルギーは認知症の進行にブレーキをかけるので満足度と合わせると一石二鳥だと思う
まとめ
今回2回にわたって認知症世界の歩き方という本の内容を紹介したのだが
認知症の方の困りごとや思いを絵を使いながらわかりやすく説明がしてあったと感じた。
医療従事者などの介護をしている側としてみると、認知症の人にはどんな障害があってどうすれば対応がスムーズにできるかをイメージしやすい
一方認知症の当事者が読むにあたっても、どのような心構えや対応をすれば自分らしくいきれるのか?というヒントが記載されていたと思う
ぜひ本を手に取って読んでいただければと思います
認知症世界の歩き方①については
こちら
最後まで読んで頂きありがとうございました